Sunday 14 June 2015

五明カレンさんとPietari Inkinenさんウェリントンで最後のコンサート

彼女はNHKスペシャルでストラディバリウスの音探求番組のナビゲーションガイドをしたので、日本でも有名になって来ている日本人の母とフランス系カナダ人の父の間に生まれた31歳の若手バイオリニスト。
五明カレンさん



聴くだけで、この音はストラディバリウスと解るコンサートがいままでも何回かありました。同じバイオリンでもクリアーですんだ音がホール一杯に響くこの音、忘れられない音です。

奏でるのは若手バイオリニストが多く、日本音楽財団がもっているストラディバリウスを貸している例に度々遭遇しました。やるね、日本の財団。

オークションで1.2百万ユーロ、1億以上はする楽器を一人の音楽家が保持するのは無理。多くは美術館や財団が保持しているストラディバリウス。

素晴しい楽器で弾くと素晴しい演奏に聞こえる。

これはリーデルで飲むと安いワインも美味しくのめる、

良い質のマテリアルは質をあげる、

大工さんだってもっている工具や良いと腕もあがる、

と同じ理論だと私は思っているので良い楽器やマテリアルは全体的な技術を助ける役目をすると信じています。

最近のバイオリニスト、最近は3月にきたジャニン.ジャンセン(オランダ)もストラディバリウスでした。五明カレンさんと違い大柄な彼女はダイナミックにチャイコフスキーを演奏。カレンさんは、体全体をくねらせて弾く方法でべートーベンがマジカルな雰囲気に。両方の弾き方が違っても楽器が良いのは直ぐ解ります。

五明カレンさんのお母様は音楽家ではないが、絵を描く人で、ピアノより木を使う面積が狭いバイオリンの方が安上がりだろう、と考えてバイオリンを勧めたという可愛らしく笑えるエピソードがあります。

本当に大きい方が高いと思いがちですが、小さい方がその小ささゆえに技術を凝縮させるのはとても大変、でも保存は大きいものよりも比較的簡単に出来るという良点から、300年たったストラディバリウスなどの名器が生まれたのかも。

そんな楽器をひっさげて若手ミュージシャンがウェリントン、オークランド、でニュージーランドのオーケストラで演奏。良い事です。

ニュージーランドは遠いので、それこそ意味超有名なアーティストは来ませんが、若手アーティスト、指揮者Pietari Inkinenも若手フィンランド人だったのでスカンディナビア系の音楽家(コンサートマスターVesa-Matti Leppänen)とでシベリウスや若手ロシア人を良く招いて技術的にも驚く演奏が聞けます。

今回ニュージーランド最後のコンサートを終えた若手指揮者、Pietari Inkinen さん、これからは経験をいかして音楽的にも重要な国、プラハ(2015年秋)や日本(2016年から日本フィルで)で活躍されるそうで若手発掘の国ともとれます。

今年からは、若手日本人女性バイオリニスト江口有香さんがコンサートマスターアシスタントに選ばれ、彼女の活躍にも今後期待したい所。彼女にもプライベートスポンサーがついていて、ニュージーランドオーケストラではそういうスポンサーも積極的に割と感嘆に申請できるシステムになってるのも面白い。今回のコンサートでは髪を短くした彼女、段々オーケストラの団員ともなじんでいる様にみえて、ある意味で後輩でもある彼女を遠くから応援しています。

ルクセンブルグも小さい国でコンサートの合間にキーシンさんなどの著名ピアニストみずからサイン会を開いてくれましたが、ニュージーランドも小さい国。これから活躍が期待できる若手アーティストが発掘できる所です。


江口有香さん、新しいコンサートマスターアシスタント
説明を追加
M.Flower concert hall

Halida Dinova pianist explains Bach & peddling





No comments:

Post a Comment